2014年 03月 20日
customize!
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毎月のように板を折る若者のために、凝ったグラフィックや高い質感の仕上げ&塗装を省いた“質実剛健”な板を低価格で提供する...そんなコンセプトで作られた板だ。
メーカ−自身も『素の状態で出荷するから、あとは自分でカスタマイズして、もし良かったらウチのブログにアップしてね♪』なんて言ってるぐらいで(*実際届いたパッケージの中からホントに“S U R F A C E”と切り抜かれたステンシルプレートが2枚出て来て爆笑しちゃったんだけど。自分で好きな場所にシュッシュorクルクルしろってことだな...笑)、ホントに決して美しくもない&素っ気ない&高級感ゼロの黄色っぽいポプラの木目が丸出しの板なのである。
ただ、僕、そんなコンセプト、嫌いじゃない(笑)
しかも、僕、道具を自分色に染めるカスタマイズ、嫌いじゃない(爆)
メーカ−やディストリビューター、そしてユーザーのサイトを覗いてみると、良く出てくるフレーズが“Just enough”や“Good enough”...「十分に良い」「過不足ない」を僕流に理解して思い浮かんだ言葉が...
「吾唯知足」
水戸光圀(黄門さま)が竜安寺に寄進したと言われる蹲踞(つくばい)に書かれた文字で、「われ ただ ともの あし」ではなく、「われ ただ たるを しる」と読む。意味するところは「足るを知る人は貧しいといえども即ち富めり、足るを知らぬ人は富むといえども、しかも貧し」で、貪欲に引きずり回されて迷っている境涯、つまり“欲しい欲しい病”で“物欲戦隊欲しいんジャー”=餓鬼道から今も逃れられずにいて、でもそれを否定しない自分自身への戒めであり、皮肉であり、自虐的ギャグでもある言葉(僕が遊び道具にこの文字をレタリングするというのは、ミサイルに「世界は一家、人類は皆兄弟」と書いてあるようなものだけど...苦笑)
まずは、僕の大好きな字体である隷書で書かれた蹲踞の意匠を探し、中央の「口」を少し小さめにしてデザインが完成。透明フィルムにテストプリントして、フリーハンドでカットして試作したものをスキー板に貼ってサイズと文字の太さのバランスを確かめて最終チェックした後、カヌーパドルに使って十数年変色なしの薄手で透明度と耐候性の高い自動車専用フィルムにプリント&保護フィルムを重ねて「吾唯知足」のステッカーが完成!
ともちゃんに見せたら「吾唯短足」に見えるって言われたけど(涙)
by papapaddleraki
| 2014-03-20 21:10
| -手づくり