2013年 02月 02日
バードウォッチング@ちーちょの額ガーデン
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12月初めに“ちーちょの額ガーデン”(*猫の額のように狭い我が家の庭のこと...笑)に開店した“メメメハウス”ことバードフィーダー(餌箱)。去年まではメニューがミカンだけのメジロonlyのレストランだったけれど、今年は牛脂、ヒエ(小鳥の餌)、ナッツ類などメニューを増やしたこともあって開店以来様々な野鳥たちのご来店がある。薪ストーブ前の窓に面したツゲの生垣にミカンを刺してメジロを呼び始めたのは2008年。“メメメハウス”を作ったのが2011年のお正月なので、「お庭でバードウォッチング」を続けて5年目、徐々に野鳥の数と種類が増えてきているのは、とても嬉しい限りだ。
お馴染みのメジロ、ヒヨドリはもちろん、アオジ、ウグイス、シジュウカラ、ごくたまにジョウビタキ♀など、本来フルーツや木の実や穀類じゃなく小さな虫を食べるような野鳥まで見られるのは、ちょっと不思議な感じもするけれど、どうやら他の野鳥たちがメジロやヒヨドリが我が家に入り浸ってるのをどこかで観察していて、危険がないことを知って出入りするようになったんじゃないか?...要するに美味しいかどうかワカンナイけれど“行列の出来るレストラン”だったら美味しいんだろうな?って感じの人間の群集心理と同じことが起きているのではないか?と想像している。
窓からメメメハウスまでは3m足らず。ダイニングテーブルの僕の席からでも5m程度ってことで、朝食やランチしながら、肉眼で野鳥たちの表情まではっきり見える距離だし、カメラで撮影するにしても大袈裟な500mm(テレコンを咬ませて35mm換算で1600mm相当)や三脚を持ち出さなくても、コンパクトで軽い300mmレンズ(35mm換算600mm)+OM-Dで手持ち撮影で充分。確かに梅レンズ&手持ち撮影なのと窓ガラス越しなのでちょっと眠たい画になってしまうけれど、別に美しい写真を撮影することだけが目的じゃないし、ダイニングテーブルで食事しながらの野鳥観察って、結構ステキな時間だと思う。
バードウォッチングを始めた当初は、近所の池でどこにでも居るカワセミを見ているだけで幸せだったのに、アレコレと機材を揃えるうちに、いつしか“もっと珍しい野鳥、見たことがない野鳥が見たい!”という気持ちが芽生えた僕ら。インターネットで珍しい野鳥の目撃情報をリサーチして、アカショウビンを見るために信州まで足を運ぶほどに熱中したこともあった僕ら。
でも、ある時、野鳥を見るため撮るために、野鳥たちの平穏な暮らしを壊しても平気で居られる一部の人たちの行為を目の当たりにして、急速に“珍鳥ハンター”みたいなバードウォッチングのスタイルから心が離れていったという経緯がある。
僕にとってメジロもカワセミもアカショウビンもカラスもスズメも、等しく可愛い。この寒空の下、あの小さくて儚げな身体で逞しく生き抜いていることへの尊敬とか、それなのにどこまでもキュートでチャーミングで美しいことへの驚きとか...その気持ちに珍しいとかありふれているとか、カラフルだとか地味だとかの区別はない。
珍しいアカショウビンを見ること&撮影することには価値があって、ありふれたカワセミには価値がない...そんな風潮の中、僕らはアカショウビンと同じぐらいカワセミにも愛情を感じられるバードウォッチャーで居たいし、普段の暮らしの中、アウトドアアクティビティを楽しむ中で、野鳥観察“も”出来たらいいな、というスタンスに変わって来た。
これは僕が何十年と継続して楽しんでいる遊び(カヌーだったりカヤックだったり写真だったり登山だったり雪遊びだったり..)と同じく、徒に上達を急がず、敢えて永遠に“なんちゃって”のまま、「分際」をわきまえて楽しむことで、生涯ビギナーのワクワク感を忘れずに楽しめているのと同じなのかもしれない(才能がなくていつまでも下手っぴな言い訳でもあるけど...笑)
もちろん、見ようとしなければ、行動を起こさなければ絶対に見られない野鳥も居るわけで、これから先(4月からは夫婦2人暮らしなので前泊、早出も自由自在だ!...嬉)、バードウォッチングをメインにした旅に出ることもあるだろうと思うけれど、お目当ての野鳥が見られたか否かではなく、野鳥が暮らしている森で、川で、海で、彼らの気配を感じながらのんびり過ごすことの方が価値があると思えるような、そんなバードウォッチングを続けていきたいなと思っている。
by papapaddleraki
| 2013-02-02 11:17
| -バードウォッチング