2008年 01月 19日
給湯システム
|
ようやくソーラーシステム(2回路強制循環型太陽熱温水器)NORITZ UF-2342Dの見積りがE社のMさんから届いた。機器類の価格の目安についてはインターネット上の価格サイトで簡単に調べることが出来るので、ネットで表示されている価格(42〜46万円)と大きくかけ離れていなければ、言い値で契約するつもりでいたけど、結果はほぼ予想通り。一応、お買い物のエチケットとして(笑)値段交渉をしたら、さらに7万円ほどお安くしていただいて、本体価格はネット上のどこよりも安い39万円!モノの値段を知らない田舎者という負い目もあってあまりシビアな値段交渉が出来ない僕だけに、有難や、アリガタヤである(笑)。
さて、これまでソーラーシステム導入の是非を巡って研究する中で、様々な給湯システムのメリット、デメリットが明らかになってきた。様々な資料があるけど、それらを総合してみると一般に家庭内のエネルギーの使用量比率でダントツに多くを占めるのが給湯なわけで(給湯34%、暖房27%。照明&家電製品28%。調理8%、冷房3%)、我が家の暖房は薪なのでほぼゼロだと見なすと、実に我が家のエネルギーの46%が給湯に使われていることになる。
そんな我が家が家庭内の省エネを図りたいと思ったら、まず一番に給湯に手を付けるのが定石。これまでTV-CMや新聞記事を鵜呑みにして全然意識せずに暮らしてきたことは、はっきり言っておバカさん(笑)なわけで、給湯システムを考えることはとても大切なことなのだ。
現在、実用化されている給湯システムは以下の8つ。(カッコ内はエネルギー源)
(1)薪風呂(バイオマス)
(2)ガス給湯器(ガス)
(3)灯油給湯器(灯油)
(4)電気温水器(電気)
(5)エコキュート(ヒートポンプ)
(6)エコウィル(ガスエンジンコジェネ)
(7)ライフエル(ガス燃料電池コジェネ)
(8)太陽熱温水器(太陽熱)
以上の8つの給湯方法の中からまだ開発途上の(6)(7)を除いた6つを比較してみる。但し、エコノミー(コスト)の面では、多くの専門サイトで比較対照されているので、僕は環境的、省エネ的に有利で自己満足を得られる...言葉を変えれば“プレミアム”度の高い給湯方法はどれかを考えてみた。
(プレミアム=¥1000で買える月差10秒の腕時計ではなく¥1000000で一日に何分も狂うROLEXを使いたい気持ち、とか故障知らずのマーチではなくFIATに乗ろうとする気持ち。変人度と同義語...笑)
■(1)薪風呂(コスト:¥0 CO2:0kg)
プレミア度が一番高いのは、やはりこれ。旧式の風呂釜とチェーンソーと斧さえあればランニングコストはほぼゼロ、CO2排出量ゼロ、熾き火の効果で冷めにくく、お湯が円やか。薪割りによるダイエット効果、間伐材使用で森林保全効果、風呂焚番と入浴してる人のコミュニケーションもアリ(笑)。欠点はシャワーや台所への給湯がほぼ無理なことと、市街地の排煙問題。
■(2)ガス給湯(コスト:¥140 CO2:636kg)
化石燃料なのでCO2排出は当然あるけど、一次エネルギーをそのまま使うのでエネルギー効率はまずまず。一般的なシステムだけに初期費用は安いけど、複雑な料金システムにより、ランニングコストは最も高い。
■(3)灯油給湯器(コスト:¥88 CO2:1188kg)
ガス給湯と同様にCO2排出量も多めだけど、熱量を一次的に利用するので効率は高い。
■(4)深夜電気温水器(コスト:¥154 CO2:1659kg)
3Wほどの小型ヒーターを使って深夜電力で沸かすタイプ。深夜電力という低料金のエネルギーを使うのでガスと同等のコストになる。ただ、その電気を作るため、発電時に60%のエネルギーロス、僻地の発電所から都会まで送る送電ロスを加味するとせいぜい30%程度しか使えないこともあって、CO2排出量はずば抜けて多い。水の温度を20〜30℃上げるという単純、言葉を変えると低級な利用法に、“洗練された”電気エネルギーを使う必要があるのか?はちょっと疑問
■(5)エコキュート(コスト:¥39 CO2:420kg)
これもやはり深夜電力を使うタイプだけど、二酸化炭素熱媒体のヒートポンプを使うことによって、一般の電気温水器の効率を3倍ぐらい高める方法。高効率でしかも安い深夜電力を利用できるのでコストは素晴らしく低い。但しCO2排出量が少ないのは、深夜電力のほとんどが原子力発電所によって賄われているからで、既にアナウンスされているプラグインハイブリットカー(深夜電力で充電して主に電力、補助でガソリンを使って走るプリウス)の普及が進むと、深夜電力の供給不足も考えられる。そうなると料金がこのまま優遇されるかは流動的。
■(8)太陽熱温水器(コスト:¥0 CO2:0kg)
これは自然循環式の数字。強制循環式の場合は最大で100W程度のポンプを作動させる必要があるけど、ポンプの作動は集熱板とタンクに温度差が生じる時だけ...つまりポンプが動く時は併設の太陽光発電システムの電気を利用することになり、薪風呂と同じくゼロ&ゼロ。しかもチェーンソーで指を切り落としたり斧で筋肉痛になったりすることもない(笑)。
以上から僕の独断と偏見で選んだ“プレミアム”度の高い給湯方法は(1)の薪風呂(パチパチ)。
ただ、チェーンソー&斧を使う生活はかなり敷居が高いし、今すぐ全世帯が薪風呂を始めたら江戸時代のように一気に国内の森が禿山になってしまうので、これが主流になることは難しい。せめて薪が自力で確保できる田舎に住む健康な男性のいる家庭(笑)は、今すぐに薪風呂にすべし!とは思うけど。
2番目の“プレミアム”、それは太陽熱温水器。但しこれだけで家庭の給湯全てを賄うことは無理なので、薪やガス、灯油、電気を併用するのが現実的。太陽熱温水器の比率を可能な限り高めることで、薪の大変さやガス、灯油、電気の消費量を減らすことが出来る。ただ、太陽熱温水器と電気温水器を併用することは、電力会社の意向で今のところ不可能(商品がない)。この辺が環境より商売を優先する電力会社の電力会社たる所以なんだけど(苦笑)
3番目はガス給湯器と灯油給湯が同着。でも太陽熱温水器との併用という条件付。ガス会社って電力会社と熾烈なバトルを繰り広げながらも、太陽熱利用に比較的寛容だから。それ以上でもそれ以下でもないけど。
そして“プレミアム”給湯の栄えある最下位は電気温水器。“そういう時代でしょ?”なエコキュートがある今、ヒーターを使った電気温水器を選択する意味がない。
ん?エコキュートがないぞ。実はエコキュートは番外。コスト面、効率面ともにかなりの優等生だけど、やはり個人的に引っかかるのが原子力発電依存エネルギーだという点。原発によって経済的利益を享受しつつ原発に反対するのはやっぱりお父さんとしてマズイ。エコキュートの動き始める午後11時になったら西方浄土と反対の方向にある浜岡原発の方向に向かって手を合わせ、決して足を向けて寝られないってのも...ちょっとイヤだ。
*迷いに迷った発電所名、ようやく決定です。我が家の太陽、You are our sunshine♪ってことで「TMK発電所」...ってのはやはり却下で、「アマテラス発電所」とか「大虎猫発電所」もパッとしないってことで、Masaのアイデア通り「N-eco発電所」になりました。
さて、これまでソーラーシステム導入の是非を巡って研究する中で、様々な給湯システムのメリット、デメリットが明らかになってきた。様々な資料があるけど、それらを総合してみると一般に家庭内のエネルギーの使用量比率でダントツに多くを占めるのが給湯なわけで(給湯34%、暖房27%。照明&家電製品28%。調理8%、冷房3%)、我が家の暖房は薪なのでほぼゼロだと見なすと、実に我が家のエネルギーの46%が給湯に使われていることになる。
そんな我が家が家庭内の省エネを図りたいと思ったら、まず一番に給湯に手を付けるのが定石。これまでTV-CMや新聞記事を鵜呑みにして全然意識せずに暮らしてきたことは、はっきり言っておバカさん(笑)なわけで、給湯システムを考えることはとても大切なことなのだ。
現在、実用化されている給湯システムは以下の8つ。(カッコ内はエネルギー源)
(1)薪風呂(バイオマス)
(2)ガス給湯器(ガス)
(3)灯油給湯器(灯油)
(4)電気温水器(電気)
(5)エコキュート(ヒートポンプ)
(6)エコウィル(ガスエンジンコジェネ)
(7)ライフエル(ガス燃料電池コジェネ)
(8)太陽熱温水器(太陽熱)
以上の8つの給湯方法の中からまだ開発途上の(6)(7)を除いた6つを比較してみる。但し、エコノミー(コスト)の面では、多くの専門サイトで比較対照されているので、僕は環境的、省エネ的に有利で自己満足を得られる...言葉を変えれば“プレミアム”度の高い給湯方法はどれかを考えてみた。
(プレミアム=¥1000で買える月差10秒の腕時計ではなく¥1000000で一日に何分も狂うROLEXを使いたい気持ち、とか故障知らずのマーチではなくFIATに乗ろうとする気持ち。変人度と同義語...笑)
■(1)薪風呂(コスト:¥0 CO2:0kg)
プレミア度が一番高いのは、やはりこれ。旧式の風呂釜とチェーンソーと斧さえあればランニングコストはほぼゼロ、CO2排出量ゼロ、熾き火の効果で冷めにくく、お湯が円やか。薪割りによるダイエット効果、間伐材使用で森林保全効果、風呂焚番と入浴してる人のコミュニケーションもアリ(笑)。欠点はシャワーや台所への給湯がほぼ無理なことと、市街地の排煙問題。
■(2)ガス給湯(コスト:¥140 CO2:636kg)
化石燃料なのでCO2排出は当然あるけど、一次エネルギーをそのまま使うのでエネルギー効率はまずまず。一般的なシステムだけに初期費用は安いけど、複雑な料金システムにより、ランニングコストは最も高い。
■(3)灯油給湯器(コスト:¥88 CO2:1188kg)
ガス給湯と同様にCO2排出量も多めだけど、熱量を一次的に利用するので効率は高い。
■(4)深夜電気温水器(コスト:¥154 CO2:1659kg)
3Wほどの小型ヒーターを使って深夜電力で沸かすタイプ。深夜電力という低料金のエネルギーを使うのでガスと同等のコストになる。ただ、その電気を作るため、発電時に60%のエネルギーロス、僻地の発電所から都会まで送る送電ロスを加味するとせいぜい30%程度しか使えないこともあって、CO2排出量はずば抜けて多い。水の温度を20〜30℃上げるという単純、言葉を変えると低級な利用法に、“洗練された”電気エネルギーを使う必要があるのか?はちょっと疑問
■(5)エコキュート(コスト:¥39 CO2:420kg)
これもやはり深夜電力を使うタイプだけど、二酸化炭素熱媒体のヒートポンプを使うことによって、一般の電気温水器の効率を3倍ぐらい高める方法。高効率でしかも安い深夜電力を利用できるのでコストは素晴らしく低い。但しCO2排出量が少ないのは、深夜電力のほとんどが原子力発電所によって賄われているからで、既にアナウンスされているプラグインハイブリットカー(深夜電力で充電して主に電力、補助でガソリンを使って走るプリウス)の普及が進むと、深夜電力の供給不足も考えられる。そうなると料金がこのまま優遇されるかは流動的。
■(8)太陽熱温水器(コスト:¥0 CO2:0kg)
これは自然循環式の数字。強制循環式の場合は最大で100W程度のポンプを作動させる必要があるけど、ポンプの作動は集熱板とタンクに温度差が生じる時だけ...つまりポンプが動く時は併設の太陽光発電システムの電気を利用することになり、薪風呂と同じくゼロ&ゼロ。しかもチェーンソーで指を切り落としたり斧で筋肉痛になったりすることもない(笑)。
以上から僕の独断と偏見で選んだ“プレミアム”度の高い給湯方法は(1)の薪風呂(パチパチ)。
ただ、チェーンソー&斧を使う生活はかなり敷居が高いし、今すぐ全世帯が薪風呂を始めたら江戸時代のように一気に国内の森が禿山になってしまうので、これが主流になることは難しい。せめて薪が自力で確保できる田舎に住む健康な男性のいる家庭(笑)は、今すぐに薪風呂にすべし!とは思うけど。
2番目の“プレミアム”、それは太陽熱温水器。但しこれだけで家庭の給湯全てを賄うことは無理なので、薪やガス、灯油、電気を併用するのが現実的。太陽熱温水器の比率を可能な限り高めることで、薪の大変さやガス、灯油、電気の消費量を減らすことが出来る。ただ、太陽熱温水器と電気温水器を併用することは、電力会社の意向で今のところ不可能(商品がない)。この辺が環境より商売を優先する電力会社の電力会社たる所以なんだけど(苦笑)
3番目はガス給湯器と灯油給湯が同着。でも太陽熱温水器との併用という条件付。ガス会社って電力会社と熾烈なバトルを繰り広げながらも、太陽熱利用に比較的寛容だから。それ以上でもそれ以下でもないけど。
そして“プレミアム”給湯の栄えある最下位は電気温水器。“そういう時代でしょ?”なエコキュートがある今、ヒーターを使った電気温水器を選択する意味がない。
ん?エコキュートがないぞ。実はエコキュートは番外。コスト面、効率面ともにかなりの優等生だけど、やはり個人的に引っかかるのが原子力発電依存エネルギーだという点。原発によって経済的利益を享受しつつ原発に反対するのはやっぱりお父さんとしてマズイ。エコキュートの動き始める午後11時になったら西方浄土と反対の方向にある浜岡原発の方向に向かって手を合わせ、決して足を向けて寝られないってのも...ちょっとイヤだ。
*迷いに迷った発電所名、ようやく決定です。我が家の太陽、You are our sunshine♪ってことで「TMK発電所」...ってのはやはり却下で、「アマテラス発電所」とか「大虎猫発電所」もパッとしないってことで、Masaのアイデア通り「N-eco発電所」になりました。
by papapaddleraki
| 2008-01-19 11:05
| -ソーラーパワー