2015年 10月 26日
15本の赤い薔薇
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もちろん僕自身も嬉しいからお祝いの意味、そして良く頑張ったね!という慰労の気持ちもあったけど、嬉しいことや楽しいことがあると、彼女の血液検査の数値がグンとアップすることを経験上知っていたので、民間療法の一種として(笑)。
そして、僕自身もこの薔薇の花束が抱え切れないほどになった時は、彼女が元気になる時なんだって信じるようにしていた(要するにおまじないみたいなものかな?)んだけど、結局一年目に7回の薔薇の花束を贈った後は、毎月2回づつ15年間ずっと通院治療を続けてたおかげなのか?それとも楽しいことをいっぱいやってたせいか?あるいは暇さえあれば自然の中で過ごすよう心掛けたからか?...何はともあれ、幸いにもその後は花束を贈る機会はなく、今日、晴れて病院を“お役御免”になったというわけだ。
そんなわけで、今日は僕があの時の夢を実現する日。仕事を終えてからいそいそとお馴染みの花屋さんに予めお願いしておいた花束を受取りに向かう。
15年前、僕があまりに頻繁に、しかも毎回一本づつ増やした花束を買いに来るもんだから、『こんなこと訊ねていいかな?』って訳を訊ねられて...一度だけ事情を話したことがある花屋さん。でも実は最後に贈った花束の本数をすっかり忘れてしまってたので、今回は金額を告げて、出来る範囲で素敵な花束を作ってもらうことにしてた。
『おっ、何か良いことがありましたか?』
『えっ?どうして判るんです?』
『だって、◯◯さんは良いことがあった時しか来てくれないから(苦笑)』
『えへへへへ...。』
『もしかして、奥さんの病気のこと?』
『はい、15年目でやっとなんですけど、もう病院に来なくて良いって言われまして...。』
『でも、あれからそんなに経ちますかね?15年かぁ...あ、そう言えば...本数、数えてみて♪』
15年前から、最後はコレって決めていた深紅の薔薇。
1、2、3、4......14、15...えっ?15本!?
美しくラッピングされた深紅の薔薇は偶然にも15本。
彼女が若い頃みたいに『嬉しいっ!』って言うのか?
それとも主婦らしく『もう、また無駄遣いして!』って照れ隠しで叱られることになるのか?
最近あまりなかったサプライズに、手渡す前からワクワクドキドキ(苦笑)
by papapaddleraki
| 2015-10-26 23:58
| -日常