2008年 12月 26日
Fire Dance
|
今日は寒い一日だった。こんな日は某プレハブ住宅メーカーのCMじゃないけど『帰りた~い、帰りた~い、あったかい我が家が待っているぅ~♪』な気分だ。先月から焚き始めた薪ストーブにはガラス越しに今日も赤々したと炎が揺らめいている。
昨夜遅く、喉の渇きを覚えて夜中に目を覚ました僕は、腕枕で天使のように眠るうりを起こさないようにそっと腕を引き抜き、ベッドを出て、暗闇の中で冷蔵庫を目指す。
眩しい冷蔵庫の明かりに目を細めながらよく冷えた缶ビールを手に取り、暗いリビングのソファに腰を下ろしてプシュッ。
24℃
リビングを照らすのはチェストの上に置いたデジタルの温度計の数字と一番奥に設えられた薪ストーブの小さな炎だけだ。
缶ビールを手にストーブを覗く。ストーブの前で眠っていたちーちょが目を覚まして、いつもの哲学者のような表情で僕の顔を見上げる。耐熱ガラス窓の向こう側、フカフカの真っ白な灰に包まれたオレンジ色の熾き火が鈍く光って、時折小さな炎があがる。
『薪入れておこうかな。』僕は独り言を呟いて、バイパスダンパーを上げ、サイドの扉を開けてヒノキやSPFを細く割った焚きつけと薪割りで剥がれた樹皮を少々、熾き火の上にそっと載せる。数秒で焚きつけが発火し、メラメラと炎が上がる。少しだけ“ため”の時間を置いて中割りのクヌギを加える。
煙突がチンチンと鳴り始めるタイミングでバイパスダンパーを閉じ、セカンダリーエアイントレットをじんわりと回す。
今夜は季節風が強い。エントランスのクリスマスツリーの豆電球の光がガラス越しに揺れている。窓の外を見やれば、バースデイツリーの白樫を大きく揺らす風が吹くとプライマリエアイントレットが大きく息を吸い込む音がヒュウと鳴り、火室の炎が大きく揺らめく。
『今日は煙突の引きが強いな。』
季節風の強い日は煙突の機能が高まるのだ。
炎が安定したところで、プライマリをギリギリまで絞る。その瞬間、明るく光っていた炎は酸素を失ってその姿を消し、外の風音に一拍おいてホワッと淡い輝きが火室いっぱいに広がる。
northern lights...aurora
まさに極寒の地の空を彩るオーロラのような輝き。僕はまだ本物を目にしたことがないけれど、まるで命が宿っているかのように生まれては消え、消えては生まれる炎のショウはまさにオーロラなのである。
窓の外で低く唸る風の音、数秒遅れの薪ストーブの呼吸の音、さらに一拍置いて踊る炎。
20インチ四方のキャストアイアンの箱の中に生まれるオーロラ。まるで星座盤のようなカーブを描くガラス窓に映る炎のダンスを眺める。ハースラグに腰を下ろし、ちーちょの背を優しく撫でながら、僕はしみじみ美味しいビールを楽しんだ。
昨夜遅く、喉の渇きを覚えて夜中に目を覚ました僕は、腕枕で天使のように眠るうりを起こさないようにそっと腕を引き抜き、ベッドを出て、暗闇の中で冷蔵庫を目指す。
眩しい冷蔵庫の明かりに目を細めながらよく冷えた缶ビールを手に取り、暗いリビングのソファに腰を下ろしてプシュッ。
24℃
リビングを照らすのはチェストの上に置いたデジタルの温度計の数字と一番奥に設えられた薪ストーブの小さな炎だけだ。
缶ビールを手にストーブを覗く。ストーブの前で眠っていたちーちょが目を覚まして、いつもの哲学者のような表情で僕の顔を見上げる。耐熱ガラス窓の向こう側、フカフカの真っ白な灰に包まれたオレンジ色の熾き火が鈍く光って、時折小さな炎があがる。
『薪入れておこうかな。』僕は独り言を呟いて、バイパスダンパーを上げ、サイドの扉を開けてヒノキやSPFを細く割った焚きつけと薪割りで剥がれた樹皮を少々、熾き火の上にそっと載せる。数秒で焚きつけが発火し、メラメラと炎が上がる。少しだけ“ため”の時間を置いて中割りのクヌギを加える。
煙突がチンチンと鳴り始めるタイミングでバイパスダンパーを閉じ、セカンダリーエアイントレットをじんわりと回す。
今夜は季節風が強い。エントランスのクリスマスツリーの豆電球の光がガラス越しに揺れている。窓の外を見やれば、バースデイツリーの白樫を大きく揺らす風が吹くとプライマリエアイントレットが大きく息を吸い込む音がヒュウと鳴り、火室の炎が大きく揺らめく。
『今日は煙突の引きが強いな。』
季節風の強い日は煙突の機能が高まるのだ。
炎が安定したところで、プライマリをギリギリまで絞る。その瞬間、明るく光っていた炎は酸素を失ってその姿を消し、外の風音に一拍おいてホワッと淡い輝きが火室いっぱいに広がる。
northern lights...aurora
まさに極寒の地の空を彩るオーロラのような輝き。僕はまだ本物を目にしたことがないけれど、まるで命が宿っているかのように生まれては消え、消えては生まれる炎のショウはまさにオーロラなのである。
窓の外で低く唸る風の音、数秒遅れの薪ストーブの呼吸の音、さらに一拍置いて踊る炎。
20インチ四方のキャストアイアンの箱の中に生まれるオーロラ。まるで星座盤のようなカーブを描くガラス窓に映る炎のダンスを眺める。ハースラグに腰を下ろし、ちーちょの背を優しく撫でながら、僕はしみじみ美味しいビールを楽しんだ。
by papapaddleraki
| 2008-12-26 10:19
| -薪ストーブ