photo:4●th Birthday Party in Snow!「こんなはずじゃ、なかったよね。」
昔のアイドルの歌じゃないけど(苦笑)、Masaが生まれた時は子供のお受験とかで一喜一憂するような親にはなるまい!と固く誓ったはずだったのに、ここのところMasaの受験のことばかりが頭を過ぎる毎日。彼は彼、僕らは僕ら...知ったこっちゃない!と思おうとするけれど、願書がどうだとか、簡易書留より書留の方が良いかな?とか、K大の受験票が届いたのにD大がまだだとか...Masaから連日のように電話が掛かってきて、受験生の母は大忙し。
こんな時に野遊びに行こうって誘ったら叱られちゃうんだろうなって思いつつ、でも御在所岳ぐらいなら手軽でいいかも?なんて恐る恐るともちゃんに尋ねてみると...
『ダメよ、御在所は。駐車場に雪がないじゃん。お誕生日プレゼントに買ってもらったビーンブーツを履いてみたいんだから、雪のたっぷりある所、そうねぇ...長野か岐阜、別に新潟でも良いわよ。』
へっ?そ、そうなの?
そんなわけで、今日は我が家から一番近い雪山がある岐阜へ(笑)
photo:今シーズン三度目の雪国へ!/圧雪路を慎重に進む/TMK 参上!...バカ(苦笑)昨夜のうちに全ての装備をクルマに積み込んであるので、Azuが登校して行った直後に家を出る。名古屋駅前のツインタワーに手を振って『Masaぁ、あとちょっとよぉ~、頑張ってねぇ~♪』などと叫びつつ、通勤ラッシュを寸でのところで回避して名古屋を抜け、東海北陸道をGo,North!予報に反してきれいな青空が広がり、珍しく岐阜県内に入っても全く雪がなかったけど、郡上八幡IC手前のトンネルを抜けるとそこは雪国だった(苦笑)。
さらにチェーン規制の掛かった高速を進み、とあるICで降りてコンビニで食料を調達し、見事なほどの圧雪路を慎重にドライブ、10:00少し前にいつもの雪山の入口に到着する。
手早く着替えを済ませ、ザックに様々な遊び道具を縛りつけ、去年の立山“銀婚式”以来のスノーシューを履いて渓流沿いの遊歩道へと入る。
photo:準備を整えて森へ/柔らかな陽射しに包まれる森微かな踏み痕はあるものの、昨夜から降り積もった柔らかな雪に覆い隠されて、“ほぼ”ヴァージンスノウなトレイル。そんな素敵な雪面を僕らはモフモフ♪と進む。
『今日も独り占めだねぇ~♪』
冬でも常緑照葉樹がキラキラと輝く“南国”紀伊半島とは全く違う白一色の世界で非日常を楽しむ僕ら。
今日はピークハントでも縦走でもなく、ただのお散歩なので特に目的地ってのはないわけなので、気の向くまま思いのままに森の中へと入っていく。
photo:雪面に落ちてた四葉のクローバー?たぶん紫陽花が繊維だけになったもの。『やっぱりさ、この森に入るんだったら“森の主”に挨拶してからじゃないとね。』
林道を逸れ、微かな踏み痕とGPSのマーキング(去年の)を頼りに渓流に沿って進むと、“森の主”ことこの森のmother treeであるブナの巨木が現れる。
何度会っても圧倒されるその威厳ある姿!昔の人が巨木に神を感じた気持ちがとても良く理解できる瞬間だ。
photo:気体と固体の中間を踏むような...スノーシュー独特の浮遊感を楽しむ枝からの落雪に充分注意しながら(このぐらい大きな木だと落雪をまともに喰らうと命にかかわるので...)ブナの木に近づいて、その幹に触れる。冬なのでその幹を流れる微かな水の音?振動?は全く感じられないけれど、それでもこの巨木の溢れんばかりの生命力のお裾分けを戴けるような、そんな気持ちになる。
『ねぇ、今日はここでゆっくり過ごしてみない?』
ブナの向こう側にお誂え向きなちょっとした広場があって、僕らにおいでおいで♪と誘ってる気がしたので、早くもスノーシュートレッキングを止めにして、ザックを下ろす(苦笑)。
photo:この森の“mother tree”ブナの巨木/雪のダイニングを掘ってランチ/氷点下7.7℃で思わず“ヘンタイ”パーカーを/寄せ鍋サイコー!まずはスノーシューを履いたままで雪原を踏み固め、ツボ足でも歩き回れる広場を均し、その中心にスノーシャベルとシャフトに内蔵されてるスノーソー(ノコギリ)を使って口の字に掘り込んでテーブルを設け、次にテーブルを囲むようにツボ足で踏み固めてベンチを作る。ザックから今回がデビューとなるTHERM-A-RESTのTrail Seatを取り出して、バルブから目一杯息を吹き込んでベンチに敷くと今日のダイニングセットが完成!
photo:お尻の冷たさを完全シャットアウトするTHERM-A-REST/甘いチェリーティ&チョコラスクは冬の定番/威厳のあるブナダイニングに座った途端、それまでの雪が止んで木立の間から暖かい陽射しが僕らを照らす。
『なんか、良いねぇ。』
『この森に歓迎されてるっていうか、祝福されてるような感じよねぇ。』
祝福...そう、今日はともちゃんの4○回目の誕生日。さすがに二人っきりだと照れ臭くてバースデイソングを歌うなんてことはしないけれど、何km四方かに誰も居ない静かな場所でこうして
二人揃って誕生日を祝うことが出来ることが、何だかとても嬉しい。
photo:今日もigloo makerで“冬の別荘”建設(笑)に取り掛かる。今年は控え目に7フィートサイズ。テーブルの上にTrangia Storm Cookerをセットし、その勇壮なネーミングとは裏腹にチマチマと、でも寒さの影響を受けずに着実に燃えるアルコールの炎で寄せ鍋を煮込んでランチ。気温氷点下7.7℃、チタンのロッキーカップに注いだお湯が数分で凍り始める寒さの中だと、ゴウゴウと激しい音を起てて燃えるMSRウィスパーライトが一番頼もしいんだけれど、微妙な火力調節が出来ないゆえに煮上がったらOFFにしなければ焦げ始めてしまうという欠点があり、その点、信頼性抜群でしかも点けっ放しでコトコト保温出来るTrangiaのアルコールバーナーはとても便利だのだ。
身体が暖まった後は、家でTHERMOSのチタンボトルにつめてきた、甘いチェリーティでお誕生祝いに頂いたチョコラスクをかじってティータイム。
『染みるねぇ〜♪』『何でこんなに美味しいのかしらね。』
日本で何番目かに寒がりな僕ら夫婦がどうしてこんな極限状態の森の中で“大人の
お医者さんごっこおままごと”をやるのかと訊かれれば、美味しいティータイムを過すため...と答えるだろうな。
photo:楽しいし身体が暖まるし、時間を忘れて&子供に返ってイグルー作り。のんびりティータイムの後は、ザックに縛って背負ってきたIgloo Makerを組み立てて、イグルー作りに取り掛かる。たぶんこのお山には今シーズンのうちに何度か遊びに来るだろうし、もう少し雪が締まってくれば本格的なスノーハイキングもやってみたい...その拠点となる“冬の別荘”を自分たちの手で作ろうというアイデアなのだ。
昨シーズン、今日クルマを停めた広場に作ったイグルーは直径8フィート(2.4m)。4.6㎡の室内は確かに天井も高くて(2.4m)広々として良かったんだけども、さすがに2人で過ごすにはちょっと広すぎて寒々しいほど。そこで今回は僕が室内で立てる最低限の7フィート(2.1m)で作ることにする。
さすがに3棟、4回目のイグルー作りともなると、ともちゃんも僕も手馴れたもの。僕がIgloo Makerをセットし、ともちゃんがショベルで雪を運び、僕が手で雪を詰め込んで...一連の流れ作業であっという間に3段目まで積み上げることが出来た。
photo:でものんびり寛ぎすぎてタイムアップ。名残惜しいけれど、さぁ帰ろう!ただ、イグルー作りを始めたのがかなり遅かったこともあって、今日のところは1時間ほどでタイムアップ。あと30分もあれば完成させることが出来たのになぁって残念無念なんだけど、『日光東照宮の柱じゃないけど、未完成だったら、次また来ようって気になるでしょ!』という、ともちゃんの言葉に納得し、荷物をまとめてブナの巨木を後にする。
僕らが歩き始めた途端、強く降り出した雪。歩いているうちにウェアの色が判らなくなるほどの大雪で、往路の踏み痕はすっかり覆い隠されてしまったいる。ほとんど視界が利かない中、頼りになるのは立ち木の記憶、そして雪雲の上に浮かぶ人工衛星を8個も捕捉し、現在地を刻々と伝えてくれるハンドヘルドGPSのみ。
photo:誰かが作ったカマクラ/バカ夫婦(苦笑)/ヤモちゃんのツララGPSの案内に沿って森の中をしばらく進み、林道に出てホッと一安心な僕らは、“2nd ヴァージンスノー”(苦笑)のフワッフワな感触を楽しみながら、無事ヤモちゃんを止めた広場へと戻ることが出来た。
朝、ヤモちゃんのリアウィンドウに落書きした「TMK 参上!」の文字はすっかり積雪でかき消されてしまってたので、その上に「Aki 見参(ハート)」と落書き。そしたら、ともちゃんがその下に再び「TMK 参上!」と書いてニコニコ。
『このままリアワイパー使わずに帰ったら、後ろのクルマは爆笑でしょうねぇ。』
ヲイヲイ(爆)
そんなこんなで、童心に戻って雪遊びを満喫したBirthday Party in Snow。
少しは受験生の母を忘れられたのかな?
photo:Bean Bootsは、やはり雪山へのアプローチシューズとして最適でした。